更年期障害に対する鍼灸治療
- meguru | Natsuko Hirashita
- 2025年12月26日
- 読了時間: 3分
ー 論文が示す「やさしく整える」という選択 ー
更年期の不調は、
・ほてり・のぼせ
・動悸
・寝つきの悪さ
・気分の落ち込み
・理由のわからない疲れ
など、人によって現れ方が大きく異なります。
「年齢だから仕方ない」
「我慢するしかない」
そう言われることも少なくありませんが、
近年、更年期障害に対する鍼灸治療の効果を示す医学論文が、国内外で少しずつ増えてきています。
医学論文が示していること
鍼灸は「ほてり」だけの治療ではありません
2016年に医学しMenopauseに掲載されたAIM study (Acupuncture in Menopause study)では、更年期女性209名を対象に、鍼灸治療と治療なしを比較しました。
その結果、
・ホットフラッシュ(ほてり・のぼせ)の頻度とつらさが軽減
・日常生活への支障が減少
・治療終了後も、効果が6カ月以上持続
という変化が確認されました。
特に注目すべきは、一時的に症状を抑え込むのではなく、時間が経っても状態が安定していたことです。
偽鍼との比較試験でも見られた変化
別のランダム化比較試験では、
・本物の鍼
・皮膚に刺激を与えるだけの偽鍼
を比較しています。
この研究でも、
・更年期症状全体のスコア改善
・ほてりの軽減
が、鍼治療群で認められました。
さらに、女性ホルモン(エストラジオール)がわずかに上昇する傾向も報告されています。
これは、ホルモンを「外から補う」のではなく、体内の調整が静かに働き始める可能性を示唆する結果と考えられています。
複数研究をまとめた解析結果
複数の臨床研究を統合したメタ解析では、
・ほてりの頻度・重症度
・更年期症状全体
・生活の質(QOL)
に対して、
鍼灸治療が統計的に改善効果を示す可能性があると報告されています。
また、副作用が少なく、継続しやすい治療法である点も評価されています。
なぜ更年期に鍼灸が合うのか
更年期の不調は、
「ホルモンが減ったから起こる」という単純なものではありません。
・自律神経の乱れ
・体温調節の不安定さ
・睡眠リズムの変化
・心身の緊張状態
これらが重なり合って現れることが多いのが特徴です。
鍼灸は、
・何かを無理に足す
・強く変えようとする
治療ではありません。
体に備わっている回復力が、静かに働き出す環境を整える
そんな関わり方を大切にしています。
当院の更年期鍼灸について
当院では、
・刺激の少ない、やさしい鍼
・その方の状態を丁寧に観察する施術
・無理に「良くしよう」としない関わり
を大切にしています。
更年期の体は、とても繊細です。
だからこそ、頑張らせないことを何より重視しています。
よろしければ、「当院について」もご覧ください。
最後に
鍼灸は、更年期障害を「治すための特効薬」ではありません。
けれど、
・薬が合わなかった
・できるだけ自然な方法で整えたい
・自分の体の力を信じたい
そう感じている方にとって、静かな選択肢のひとつになり得ると、私は考えています。
体は、思っている以上にちゃんと回復する力を持っています。







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