深い呼吸が身体の流れを整える
深い呼吸は、身体の「水の流れ」にも関わっています
「呼吸が深くなると、身体がゆるむ」
そんな感覚を持ったことはありませんか?少なくとも、当院をご利用いただく方には体感していただいていると思います。
深い呼吸は、心を落ち着かせるだけでなく、身体の中の血液やリンパ液などの「流れ」にも関係しています。
私たちの身体は、約60%が水分でできています。
その水分は、血液やリンパ液、細胞の中や細胞の間に存在し、常に身体の中を移動しています。
この「水の流れ」がスムーズであることは、身体を健やかに保つうえで大切なことです。
横隔膜が動くと、身体の中にも動きが生まれる
深く息を吸うと、横隔膜が下がります。
そして息を吐くと、横隔膜が上がります。
この横隔膜の上下運動によって、胸とお腹の中の圧力が変化します。
その変化は、下半身から心臓へ戻ってくる静脈血の流れを助けたり、リンパ液の流れを促したりする一つの要素になります。
特にリンパ液には、心臓のような強いポンプがありません。
そのため、筋肉の動きや身体の動作、そして呼吸による圧力の変化などが、リンパの流れを支える大切な要素になります。
つまり、
深い呼吸
↓
横隔膜がしっかり動く
↓
胸腔・腹腔の圧力が変化する
↓
血液やリンパの還流を助ける
↓
身体の中の水分が動きやすくなる
というつながりが考えられます。
呼吸そのものも、水分の出口のひとつ
実は、息を吐くときにも水分を外へ出しています。
呼気には水蒸気が含まれているため、私たちは呼吸をするたびに、ほんの少しずつ水分を失っています。
もちろん、身体の水分調節において最も大きな役割を担うのは腎臓です。
ですから「深呼吸をすれば、身体の余分な水分が排出される」という単純な話ではありません。
それよりも大切なのは、呼吸によって身体の中の循環や流れが生まれることです。
大切なのは「大きく吸うこと」ではありません
ここで一つ大切なことがあります。
「水分代謝を良くしよう」と思って、無理に大きな呼吸をする必要はありません。
むしろ、
自然に息が吸えて、ゆっくり吐ける。
そんな呼吸ができることのほうが大切です。
胸だけで浅く呼吸するのではなく、横隔膜が自然に動き、胸郭やお腹も一緒に動いていく。
そうすると、身体全体に小さなリズムが生まれます。
そのリズムが、血液やリンパなど身体の中の「流れ」を支えることにつながります。

深い呼吸を取り戻すということ
身体が疲れているとき、緊張しているとき、考え事が多いとき。
私たちの呼吸は、知らないうちに浅くなっていることがあります。
そんなときに必要なのは、頑張って深呼吸をすることではなく、深い呼吸が自然にできる身体に戻っていくことなのかもしれません。
呼吸がゆっくりになる。
身体の力が抜ける。
横隔膜が動く。
そして、身体の中にも少しずつ「流れ」が戻ってくる。
深い呼吸には、そんな身体全体の変化を感じるきっかけがあります。
施術では、その人の身体の状態を見ながら、呼吸が自然に深くなるような身体づくりを大切にしています。
「もっと良くしよう」と頑張るのではなく、本来持っている身体の力が働きやすい状態へ。
深い呼吸を取り戻すことは、身体の中にもう一度、静かな「流れ」を取り戻すことなのかもしれません。




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